トマトの棚作り
2019-04-15


修学旅行から帰ってきた時、母が駅まで迎えに来てくれました。荷物が多いとはいえ、駅から家までは1.5キロほどです。自宅から高校までの2キロを毎日通っていた私にとっては、1.5キロの距離を荷物を持って歩くことは特に大変なことではありません。何人か迎えに来ている親もいましたが、遠くの方まで帰る者でも大半が迎えなどなかったと思います。

 先日、同居している娘が東京に出かけ、夜遅くなって帰ってきました。娘は電車を利用することが少なく、東京への行き帰りはほとんど高速バスです。インターチェンジのバス停までは自宅から車で10分ほどの所にあります。夜9時半にバス停に着くという連絡を受け、家内が車で迎えに行きました。バス停から下りてきた娘が家内の車の窓越しに「市立病院まで行ってくれない?」と、云ったので一瞬、娘が具合でも悪くなったのかと思ったと云っていました。家内が娘に事情を聞くと、一緒にバスに乗っていたおばさんが市立病院へ行く道を教えて欲しいと云われ、市立病院へ向かう道を手で指し示したときに、その先の道に街灯がなく真っ暗だったので、車で病院まで乗せてあげたいと思ったのだそうです。
 市立病院まではインターチェンジからだと歩いても5分ほどのところです。昼間ならともかく、夜間、見知らぬ場所を歩くのは心細いです。おばさんを車に乗せ、市立病院まで送って行きました。車の中で事情を聞くと、おばさんは、その日、富山から上京し、新宿から高速バスを乗り継いで、入院している娘の様子を見に来たとのこと。娘は都留文科大学にこの春入学し、慣れない一人暮らしで体調を崩し、扁桃腺が腫れ、高熱で緊急入院となったそうです。入学して一週間も経っていない頃です。入学式には母親は来られなかったそうなので、この娘さんは一人で何もかもやらなければならなかったのだろうと思います。
 夜の9時半過ぎ、病院の面会時間はとっくに終わり、病室は消灯時間になっていたはずです。夜間の緊急外来のための入り口前で車を駐めました。その母親は車から降り際に、お礼にと紙袋を座席に置いて、足早に入り口の方へ歩いて行きました。家内と娘は一瞬のことだったので、お礼の品を返すことも出来ずに帰ってきました。家に戻り、袋の中を覗くと大きなリンゴが2個入っていました。多分、入院している娘さんに食べさせたくて富山から持ってきたのだろうと思います。あの場でお母さんを追って返すことも出来たと思いますが、入り口で”頂けない、受け取ってください”などと話しているより、一刻も早く入院している娘に会いたい母親の想いを察したと家内は云っていました。

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